私的感想:本/映画

映画や本の感想の個人的備忘録。ネタばれあり。

2009年度 私的映画ランキング

2009-12-28 21:40:24 | 雑感
今年も終わりということで、今年見た映画のベスト10を選んでみた。
2009年に宮城県で公開された映画作品が、ランキングの対象である。


1位 「愛のむきだし」
  
実にくだらない映画だが、そのアホらしいストーリーに終始心は釘付け。
むきだしになった登場人物たちの感情のぶつかり合いが、胸に響き、ラストで深く感動することができる。


2位 「レスラー」
  
老いたボクサーの不器用な生き方が、見ていてあまりにつらい。
自分が愛される世界に、自分が愛する者がいない、という事実の、苦さと悲しみが印象に残る。


3位 「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
  
寓話的な世界観が心地よく、俳優たちの熱演もあって、忘れがたい作品に仕上がっている。
年をとるにつれて若返っていく悲しみを、淡々と描き上げている点も好印象。


4位 「スラムドッグ$ミリオネア」
  
純情な主人公の波乱万丈の人生が、エンタテイメントして単純におもしろい。
主人公を取り巻く社会情勢や、ダンスなどのインドらしい雰囲気も、映画をうまく盛り上げていた。


5位 「縞模様のパジャマの少年」
  
ラストシーンが、深く胸に突き刺さる一品。
戦争が本当に愚かしいものでしかないことを、痛々しいほど、はっきりと切実に教えてくれる。


6位 「チェンジリング」
  
息子を探すため、あらゆる権力に立ち向かい、希望を捨てない母親の姿が非常に印象的。
その徹底的な姿ゆえに、どこか悲壮に見える点が、本作の味わいを深いものにしている。


7位 「あの日、欲望の大地で」
  
並列する三つの物語を語る手腕が本当に上手く、それゆえに最後まで興味を惹きつけられる。
登場人物の心理を仄めかせるように描く辺りも絶妙で、個人的にはかなりツボであった。


8位 「グラン・トリノ」
  
ガンコな老人が、若い世代に見せる生き様が、いかにも美学に満ちていて、印象的。
演出等も本当に上手く、イーストウッドの底力を改めて見せつけられる。


9位 「劔岳 点の記」
  
ストーリー自体は平凡なれど、山の映像はとにかくすばらしい。
その雄大な景色のおかげで、自然に立ち向かう人々の姿が崇高なものに映り、胸に響く。


10位 「アバター」
  
映像の美しさ、しっかりとした世界観の構築、エンタテイメントに徹したストーリーなど、充分楽しめる。
表面で見える以上に、深いテーマ性がかくれているように見え、その点が個人的に気に入った。


●総括
確実に好みの分かれる作品だが、「愛のむきだし」は完全に僕のツボにはまった。
今年見た映画の中では、抜きん出た作品である。

そのほかではアカデミー賞系の作品が上位に来ている。
今年はいつも以上に、良作がノミネートされていたのだ、と知ることができた。



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